"戻り"をなくすにはセルフケアが不可欠!

前回登場して頂いた五十肩のSさんに再び登場していただきます。
Sさんの施術後、回復度をチェックしていたとき、座位と立位で腕の挙上角度が変化していました。
これは、五十肩の原因が上半身だけではなく下半身にもあるということです。
疼痛誘発動作で原因を調べたところ、殿筋に押圧刺激を加えると明らかに挙上角度が変わっていたので、殿筋のトリガーポイントもじっくり緩めていました。
しかし、臀部の筋肉は日常生活の中でも常に酷使されていて、本人に自覚症状はないのですが実はすごく凝っている場所でもあるのです。
Sさんの五十肩は、アームラインを施術しただけでは治らない!
この殿筋の強張り、緊張が持続的に開放されなければ、すぐに痛みは戻ってくるでしょう。
そこで3回目の施術後、Sさんに二つのセルフケア―を勧めてみることにしました。
一つ目は、ストレッチポールです。ヨガロールとも言います。発泡スチロールの円筒状のもので直径は12cmくらいです。金額もわずか2000
くらいです。
添付されている使用方法を見てみると背骨に沿った角度で使うことになっていますが、私は、背骨に直角の角度でローラーを転がすように背骨に刺激を加える方法を取っています。
最初使い慣れていないと、かなり刺激が強いので大丈夫かなと心配になるかもしれませんが、慣れてしまえばクセになるほど気持ちいいものです。
私も毎朝欠かさず取り組んでいます。ほんの2分くらい取り組めば十分でしょう。これまで沢山のストレッチやセルフケア―を試してきましたが、わずか2分で腰回りと背骨を調整できる方法なんてなかなかないですよ。
疲労が溜まったときには、一人施術をするごとにこれにお世話になっています。
単純な構造ですが、これ以上に効果を出せる器具は未だにお目にかかったことはありません。
Sさんに、まずはこれに取り組んでもらい、1週間後身体の状態がどう変化しているか見てみましょう、とアドバイスしました。
セルフケア―をしないと身体はあっという間に劣化していくものです。
セルフケア―は、毎日持続して取り組むことが最も大切で、そのためにはハードルは低めの方がいいでしょう。
ハードルを高くすると三日坊主で終わる可能性が高いからです。
以上のような理由で、当院では、楽に短い時間で取り組めるものをお勧めするようにしています。