心と現実のつながり②

心と肉体のつながり
いつもは手の痛みで来られるAさんですが、今日は急に腰が痛み出したということでした。
これまで手の痛みも精神的ストレスが大きな原因だと思っていたので、何かあったんだろうと思い、次のようなやりとりをしてみました。
(私)最近、ストレスが溜まるようなことありましたか?
(Aさん)職場でパートの方に仕事を依頼していたのですが、その仕事をやっていなかったので、最後にキツイ一言を言い放ってしまったんです。
(この出来事がずっと頭の片隅にあって、気になっていたとのこと。でも話を聞いてみると、本人は“きつい一言”と言っているが、それほどきつい一言とは言えないような気がしたので、更に次のように聞いてみました)
(私)事実は、単に注意をしただけ、ですよね?
(A)そうですね。
(私)相手が何度も同じミスをしていたら、敢えて厳しい一言を言わなきゃならないときもありますよね。ただ良い人を演じて優しく接することは愛情でもなんでもなくて、ただ問題を先送りしているだけかもしれませんね。
(A)あ~~、そうですね、、、小さいころ、母親が人を責めることが多かったので、自分はあんな風には絶対ならないぞと思いながら育ったので、、、。
(私)そうだったんですね。そうならざるを得ない環境だったんですね。でも実際には、心の中で相手を責める思いが渦巻いていましたよね。不満の感情をただ我慢したままだと内圧が膨らんで、いずれ爆発することにもなりかねないし、、、。
むしろ、その不満の心を一枚めくれば、実は、
“言い争いたくない”
”ぶつかりたくない”
”平穏無事で波風立てないことが一番!”
というつぶやきが心の底にあるのではないでしょうか?
それは、更によく観てみると、その思いの奥に
“自分が悪く思われたくない”
”いい人を演じていたら責められない”
という自己保存の思いがあるのではないでしょうか?
(こうした遣り取りの後、)
(A)あ~~、出してスッキリした!
(この時点で腰の痛みも消えていました)
このやりとりは、施術をしながら同時並行で進められています。
身体の治療と心の治療が同時進行で進められているということです。
心の奥底にあるつぶやきが、いかに身体に直接影響しているのか、その一例として取り上げてみました。
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